確率と統計―情報学への架橋 渡辺 澄夫(著), 村田 昇(著)

(20201117) 読了。情報学への架橋という副題に惹かれ購入。

  • 前半「確率」は渡辺先生、後半「統計」は村田先生が執筆。参考文献も前半・後半それぞれに付されている。
  • 「確率」は一般化された確率密度関数デルタ関数によって定義。
    この辺りは古典的な確率・統計テキストと異なる点。
    確かにこうすると、Counting MeasureとLebesgue Measure等と分けなくても、より汎用的に密度関数を記述でき、Fourier変換経由で特性関数の議論をすることも容易となる。参考になった。
  • 「統計」は不偏推定、最尤推定量、仮説検定をていねいに解説。

情報学科などでそれほど前提知識を必要とせずに、確率・統計分野の入門コースのテキストとして用いるには向いていると思った。

一方、統計的推測等、理論や実例を探求するには、他書を別にあたる必要がある。

 

 

(出版社Webページ  より目次を引用)

第I部 確率
1. 確率空間
 1.1 有限集合と可算集合の確率空間
 1.2 実数上の確率空間
 1.3 一般化された確率密度関数
 1.4 一般の確率空間
2. 確率変数
 2.1 確率変数の定義と概念
 2.2 確率変数の関係
 2.3 独立性
 2.4 確率変数の収束
3. 平均と分散
 3.1 平均と分散の定義
 3.2 チェビシェフの不等式
 3.3 イェンセンの不等式
4. 特性関数
 4.1 特性関数の定義
 4.2 特性関数とモーメント
 4.3 特性関数と独立性
5. 条件つき確率とベイズの定理
 5.1 同時確率と条件つき確率
 5.2 ベイズの定理と逆推論
6. 中心極限定理
 6.1 大数の法則
 6.2 法則収束とは
 6.3 中心極限定理とは
7. カルバック情報量
 7.1 カルバック情報量の定義と性質
 7.2 確率変数の推測
 7.3 確率変数の実現
8. 参考文献の紹介

第II部 統計
9. 統計的推測の考え方
 9.1 統計における推定問題
 9.2 推定量と推定値
 9.3 推定量の不偏性と分散
10. 平均値の不偏推定
 10.1 誤差の分布の形がわからない場合
 10.2 誤差の分布の形がわかる場合
11. 最尤推定
 11.1 最尤推定の考え方
 11.2 最尤推定量の一致性
 11.3 最尤推定の有効性
 11.4 クラメール・ラオの不等式
12. 仮説検定
 12.1 仮説検定の枠組み
 12.2 さまざまな検定統計量
 12.3 過誤と検出力
 12.4 ネイマン・ピアソンの補題
13. 補遺
 13.1 文献
 13.2 ベイズ統計
  13.2.1 ベイズ統計の考え方
  13.2.2 ベイズ統計による推定と検定
  13.2.3 ベイズ統計の問題点第I部 確率
1. 確率空間
 1.1 有限集合と可算集合の確率空間
 1.2 実数上の確率空間
 1.3 一般化された確率密度関数
 1.4 一般の確率空間
2. 確率変数
 2.1 確率変数の定義と概念
 2.2 確率変数の関係
 2.3 独立性
 2.4 確率変数の収束
3. 平均と分散
 3.1 平均と分散の定義
 3.2 チェビシェフの不等式
 3.3 イェンセンの不等式
4. 特性関数
 4.1 特性関数の定義
 4.2 特性関数とモーメント
 4.3 特性関数と独立性
5. 条件つき確率とベイズの定理
 5.1 同時確率と条件つき確率
 5.2 ベイズの定理と逆推論
6. 中心極限定理
 6.1 大数の法則
 6.2 法則収束とは
 6.3 中心極限定理とは
7. カルバック情報量
 7.1 カルバック情報量の定義と性質
 7.2 確率変数の推測
 7.3 確率変数の実現
8. 参考文献の紹介

第II部 統計
9. 統計的推測の考え方
 9.1 統計における推定問題
 9.2 推定量と推定値
 9.3 推定量の不偏性と分散
10. 平均値の不偏推定
 10.1 誤差の分布の形がわからない場合
 10.2 誤差の分布の形がわかる場合
11. 最尤推定
 11.1 最尤推定の考え方
 11.2 最尤推定量の一致性
 11.3 最尤推定の有効性
 11.4 クラメール・ラオの不等式
12. 仮説検定
 12.1 仮説検定の枠組み
 12.2 さまざまな検定統計量
 12.3 過誤と検出力
 12.4 ネイマン・ピアソンの補題
13. 補遺
 13.1 文献
 13.2 ベイズ統計
  13.2.1 ベイズ統計の考え方
  13.2.2 ベイズ統計による推定と検定
  13.2.3 ベイズ統計の問題点

 

 

確率と統計―情報学への架橋

確率と統計―情報学への架橋